夏ドラマ感想まとめ「ぎぼむす」「サバ婚」
知らないうちに秋がやってきて、衣替えをしていなかったので着る服がなくなった。
そんなこんなしていると、朝ドラの「半分、青い。」も終わってしまったし、続々ドラマにエンドマークがつきはじめた。っていうかもうついた。
私が全部見たと自信をもっていえるのは、「半分、青い。」「トーキョーエイリアンブラザーズ」「義母と娘のブルース」「高嶺の花」「グッド・ドクター」「彼氏をローンで買いました」「サバイバル・ウェディング」。
あれ?もう終わってたの?ヤバイ、見なきゃ…っていうのが「透明なゆりかご」「dele」「GIVER」「ヒモメン」「ゼロ」。
一番何がよかったのよ!?っていわれたら、「義母と娘のブルース」か「サバイバル・ウェディング」に1票ずつ入れます!
ズルい「ぎぼむす」と突き刺さる「サバ婚」
「ぎぼむす」は爆発的に面白いわけでも、涙腺崩壊するわけでも、スカッとするわけでもないんだけど、とにかくじわじわ心に残って、知らないうちに泣いてたわ…みたいな、いい意味で一番ずるいタイプのドラマ。
最初、カワイイ奥様がアホみたいに強くて悪をやっつけていた「奥様は取り扱い注意」的なキャラクターなのかと思ってた。
そのくらい主人公の綾瀬はるか演じるキャリアウーマンは、子ども相手にも名刺を差し出し、どこに行くにもスーツ姿というコミカルさ。
余命いくばくないサラリーマンから“母のいない娘のため”、いきなり契約結婚を迫られOKした理由が「ただただ寂しかった」というところにも、すごくグッときた。
血のつながりがなくても、しっかりと心の底でつながれるというのは、奇跡だなと改めて感じたし、そういうかたちがあってもいいんだと安心させられた。
血が繋がっていたってバラバラな家族はあるし。
娘が小さなころに反抗しまくっていて、お父さんがなくなったときから、義母に頼るようになって、口癖がうつっていたりするのもキュンとした。
「サバ婚」は、結婚できなきゃ半年以内にクビという漫画チックな宣言をされて、婚活に励みまくるドラマ。
波留ちゃんコラム以外に仕事してんの??柏木王子と楽しくやってるだけ!?羨ましいから転職したい!!!っていうツッコミは置いておいて。
婚約破棄された原因も「結婚結婚重いんだよ」というだけの理由で、仕事も辞めちゃって戻れないし、周りの目も気になるしで、何もなくなった三十路女は本当につらかった。しかも結局さみしくてセフレになってしまうというのもつらすぎて…。
そこから這い上がっていく姿はやっぱり見ていて元気はもらえるし、自分を持ちながらもニーズに合わせて変えていくべきという生き方はなるほどなと思った。
婚活パーティーに参加してる人や合コンでサラダを取り分ける女を私も「頑張ってんな」と思ってみていたし、タイプじゃない人にも色目を使う女にはなりたくないと思っていた。でもそうやっている女性は結局私よりも先に結婚して幸せになっているし、なんなん⁉結局どうしたらいいの⁉っていう、その悩みがそのままドラマになっていた…。これはなんのいたずらなの…。
“男のニーズに合わせろ”っていう編集長のセリフが一番印象に残ったけど、恋愛は自分ひとりでしているわけじゃないし、やっぱりみんな人に合わせようと努力してるんですよね…。
突然柏木王子にインド行きプロポーズをされて、「結婚が本当の幸せなのか」「柏木王子が描いている自分は努力した偽りの自分だ」って悩むシーンもつらかった。
結婚したら幸せになれるというのは、人それぞれの価値観だし、すべてをなげうってインドへ行けっていうのはなかなかつらい。でもこれを逃すともう独りかもしれない…あ~!つらい! つらいのオンパレード!
そして努力した自分と素の自分が違うって悩むシーンもこれまたつらい。でも、それも自分なんだし、ドンと構えてればいいって話なんですよね!
結婚の話で思い出したけど、「彼氏をローンで~」もなかなか秀逸だった。旦那に猫かぶってるのに疲れて、女を忘れていって浮気される顛末を逃れるために男を買うっていう、ぶっ飛びさ。
これも面白かったけど、尚更「幸せって何なの…」って迷走する夏でした。
インド行きがついていない柏木王子を私も見つけたい(いない)。