2017年1〜3月期ドラマまとめ(独断と偏見によるランキング)
2017年1月〜3月期のドラマまとめ
独断と偏見によるランク付けまとめ。
私が最後まで見ていた作品は、
- 突然ですが、明日結婚します
- きみはペット
- 嘘の戦争
- カルテット
- 東京タラレバ娘
- クズの本懐
- 就活家族〜きっと、うまくいく〜
- お母さん、娘をやめていいですか?
- 奪い愛、冬
- スーパーサラリーマン佐江内氏
- A LIFE〜愛しき人〜
11作品。なんかあんまり見てないですね。笑
大貧乏やスリル、視覚探偵、嫌われる勇気は離脱しちゃいました。結構毒づきますが、私個人の感想なので優しい気持ちで読んでください。
ではスタート!
第11位 突然ですが、明日結婚します
☆☆☆☆★
「結婚したいね」「うん」「やったー!」「うそうそ、しないしない」「んもー!」ってずっとやってるけど、そんなに結婚したいならさっさと結婚できる人とすべき、恋愛したいなら結婚言わないべき。
— ドラマ子 (@tvdraran) 2017年3月9日
なんかこのカップルは矛盾だらけ、全く魅力がないんだよなぁ。#突然ですが明日結婚します
文句無しの最下位〜!!!!笑
何が最下位かって、とりあえず登場人物全員イライラする。
仕事も一流でバリバリやってるキャリアウーマン。
仕事は嫌いじゃないし、むしろやりがいを感じてる。だけど、結婚して仕事やめたい。って矛盾も矛盾。
しかも、育三郎がせっかく結婚を申し込んでくれて、全て完璧なのに「恋愛結婚がいいから」って、仕事辞めたくて婚活してる全女子に謝れ!!
そして男子アナがアイドルかのような扱いをされていることにも疑問を感じる。
『パパドル』とかアイドルが旦那さんで…っていう話ならまだしも、局アナ。局アナなのに、メガネにマスクで帽子。(しかも一般女性とデートするだけなのに)騒がれっぷりが異様。軽部さんとか安住さんクラスなら騒ぐかもしれないけど。
しかもまさかの友達の家でイチャイチャしはじめて、友達が家に入れないって、友達にも謝ってほしい。
全てにリアリティがないし、ときめくところが見つからなかった。
第10位 A LIFE〜愛しき人〜
☆☆☆★★
A LIFEはとりあえず、放送分は全部見終えた。普通に面白いし、いい話っちゃいい話なんだけど、そこまでひき込まれないのはなんでだろう。完璧すぎるキムタクがヒーロー役なのがわかりきってるからなのかな。なんかずっと成功してきたシアトル帰りの主人公を応援できない。#ALIFE愛しき人
— ドラマ子 (@tvdraran) 2017年2月26日
一言で言うと、手術しかしてない。
すごい手術してるのはわかるけど、手術してたなっていう感想しかない。手術に手術、そして手術で竹内結子が泣いてエンディング。
手術がリアルなのはいいことかもしれないけど、こういう医者モノって、手術のリアルさを求めてるわけじゃない。医者のドラマだったり、患者の気持ちを繊細に描いて欲しいのに、それが皆無。
キムタクがキムタクじゃない普通の男の時はすごく好きなんだけど、これまた天才外科医。また天才、またなんでもできるやつ。挫折知らず。
しかも院長夫人もキムタクに未練タラタラときた!
浅野忠信とキムタクが逆だったら面白かったかも。
親友の裏切りは「リッチマン〜」みたいな感じを受けたけど、こっちはややこしくしすぎ。
菜々緒の愛人役、そして裏切りっぷりは面白くてよかった。
第9位 奪い愛、冬
☆☆☆★★
不倫はいつからかコメディになって、ドロドロすればするほどコントになって、みんなキャラクターになって人間じゃない。
— ドラマ子 (@tvdraran) 2017年2月18日
とりあえず仕事しろ。#奪い愛_冬
正直10位と大差ないけど、9位なのは笑えたから。
これはドラマじゃなくて大掛かりなコントモノ。そう思えばすごい面白かった。泥沼の愛憎劇っていうより、顔芸コント。「ドロキュン劇場」とうたってたけど、どこにキュンがあるのか教えてもらいたい。
会社でわめきちらす女(秋元才加)がいたり、仕事しないで浮気を見張ってる男(三浦翔平)がいたり、もらった似顔絵をいきなりシュレッダーかけちゃう母親(榊原郁恵)がいたり。水野美紀はあえて書かないけど、ひどい登場人物オンパレード!
一番ひどかったのは、フラッシュモブかな…。そしてその後に倒れる倉科カナ。プロポーズのフラッシュモブ中にクラクラし始める相手ってそれだけでギャグ。
「ここにいるよ〜!」ってクローゼットから出てくる水野美紀もいろんな意味でやばい。本当にただのギャグ不倫。
第8位 スーパーサラリーマン左江内氏
☆☆☆★★
最後のダンスは狙いすぎで、特に素敵なセリフもない。だけど見てられるのは、限りなくしょうもないから。しょーもねー!!って笑って何も考えず寝るのにあの曜日と時間帯は丁度いい。
— ドラマ子 (@tvdraran) 2017年2月26日
だけど毎回小ネタが長すぎて若干いらっとくるのは、私が冷たい人間だからかな。笑#スーパーサラリーマン左江内氏
普通…。
特別面白いわけでもないし、つまんないわけでもない。
好きか嫌いかでいうのも難しいくらいに普通。
キャラもはっきりしてて、愛らしいし楽しいんだけど、何かひしひしと感じる「やりすぎ感」。
面白いからもういいよって言いたくなるくらい、見てるこっちが冷めてくる。”てんどん”感っていうのかな、もういいからとっとと話進めてくれよ…ってなっちゃうんだよなぁ。
キョンキョンの「おめぇーよぉ!」が聞ける楽しみと、
もや夫とぱるるの可愛さで見てた。
面白いのになんか見てると疲れた。
第7位 きみはペット
☆☆☆★★
正直これもどっこいどっこい。
前作がよすぎたっていうのと、キャストのイメージがあるから全然期待してなかった。
でも、キャラクターがしっかりしてて意外と楽しく観れたっていうのも込めて7位。
スミレちゃんが、無意識にチョコレートを食べて癒しを求めているところとか、ホラー映画が好きだったりとか。
細部まで作り込まれている感じがよかった。
でもモモちゃんのあざとさを作ってる感じがなくて残念。
普通にかわいいキャラだからちょっとちがうかなぁ…。
松潤は、あざといな〜!わざとやりやがって!って思わせるところがあったから、漫画のモモちゃんとあってたのかな。
ストーリーは面白いのわかってるからいいけど、やっぱり前作には敵いませんわな。
第6位 就活家族〜きっと、うまくいく〜
☆☆★★★
全然うまく言っていない人の言う、「きっとうまくいく」はなんだかとても痛くて刺さる。
— ドラマ子 (@tvdraran) 2017年1月22日
タラレバといい、胸が痛いドラマだ。。。#就活家族
後半ぐだついてて、なんじゃいそりゃってところも多かったけど、楽しかった!
お父さんがハニートラップにかかってリストラされて就活。
お母さんはホスト狂いの末、就活。
長女はセクハラから変な部署に飛ばされて就活。
長男は元から就活生。
家族全員就活生っていう設定も面白いし、何より名前勝ち。
「就活家族」て。面白そうな匂いムンムンじゃん。
こんなブラックなのか、日本の社会は!!!
って言いそうになるくらいかわいそうな家族だったけど、特に長男の就活塾を取り上げてたのが面白かった。
働くことの意味を問うドラマといえば、そうなんだけど。
家族を養わなきゃいけない父親の重圧とか、
それぞれ家族の中の役割を演じてるんだなってところが響いたドラマだったなぁ。
黒木瞳が脱ぎ始めたのはちょっとびびった。
第5位 東京タラレバ娘
☆☆★★★
なんか、タラレバが救世主で最高の味方みたいになってるけど、ただマジレスでぶったぎってる恐ろしい存在でしかない。#東京タラレバ娘
— ドラマ子 (@tvdraran) 2017年3月22日
原作の漫画が大好きだし、期待してたドラマ。
自分じゃわかってるけど正しい道へ進めない、「たられば」言いながら幸せになっていたはずの自分の未来に酔いしれて明日を迎え続ける女子の物語。
…なはず。なのに、なんか軽い!!
そんなイケメンとどうこうとか、そういう話でまとめられても切迫感がないんだよ!!!!
キャラメルフラペチーノは飲んでられないんだよ、胃がもたれるからな!!っていう話なのに、なんか…。
面白くないとは言わないし、キャラクターもなんか笑えて、ご飯食べながら見られる感じで好きっちゃ好きなんだけど。
でも軽すぎるし、こんな簡単に悩んで解決していいのか!?
というか、解決策なんてあんのかい!ないだろうよ!
そんで余命宣告の「たられば」と一緒にするなよ!不謹慎か!
っていう気持ちになってイライラした部分もありました。
なんといっても不倫があっさり終わりすぎ。
セカンドもうまくいっちゃって、それだめじゃない?
あとBGMが♪たらればたられば言ってて、そのセンスが気になった。
第4位 クズの本懐
☆☆★★★
ちょっと役者が微妙だなっておもうところもあるけど、話は面白くて、程よくセンセーショナル。
— ドラマ子 (@tvdraran) 2017年3月9日
そこまでクズじゃないような気はするけど笑#クズの本懐
漫画もちらっと読んだけど、新しい内容でよかった。
主演の二人も身体張ってて、すごい頑張ってたし、テレビで流せたのもすごいなっていう。
でもちょっとクズクズいうわりに、皆川先生しかクズっぷりが発揮されてない気もする。
自分に好意を寄せる男(そして女も)グイグイ利用する主人公もクズだけど、罪悪感に苛まれてかずっと泣いてるし。
え、そんなクズでもなくない!?っていうところもあった。
でも深夜枠で見るぶんにはすごく見応えあったなぁ。
ラストは納得いかないけど。
1番クズでビッチな女が幸せになったのが許せなかったりする。
第3位 嘘の戦争
☆★★★★
こういう復讐モノって、バレてたからが勝負だと思うけど、いい感じに主人公が間違った道に進み始めてて面白い。
— ドラマ子 (@tvdraran) 2017年2月28日
そっちいっちゃ、ただの悪人だよ!!っていうくらい危なっかしいとほんとハラハラする。#嘘の戦争
「銭の戦争」に次ぐ2作目。
ちゃんと前例もあるし、不安なく期待できた、そしたら面白かったっていういいことづくめ感。
主人公が悪人ではあるけど、悲しい過去と戦いながら生きてるっていうところにつかまれるよなぁ。
応援しちゃいけないけど、負けて欲しくないっていうか。
悪人になりきれない切なさがすごく胸を打つ。
なにが悪くてなにが良いのか、その境目って曖昧だなぁとかなんとか考えちゃうドラマだった。
絶対気づいてたでしょっていう山本美月ちゃんも笑、なんか可愛くて。
自分が好きになった人がこうだったら、信じたくはないだろうし、そういうリアルさが切なかったなぁ。
大杉漣との回が一番泣けたかな…。
第2位 お母さん、娘をやめていいですか?
☆★★★★
Twitterに書いてると思ったら感想書いてなかった。
お母さんと娘、そして娘の彼氏っていう三角関係が、単純な三角関係として描かれてなくて新しかった。
お母さんは柳楽くんを男として惹かれて恋愛してるわけじゃなくて、ただ娘が大切にしてるものだから自然と好きになったんだろうな。
というか、娘を取られたくなくて身を削ってたんだと思うけど。
なおさら怖い母親だな。
母と娘ってお友達でもあり、親子でもあり、ライバルにもなる。近すぎると気がつかないけど、ストレスに感じることがあるかもしれない。
仲良すぎるがゆえに、言えなかった小さなストレスが、10円ハゲになってでてきちゃうのも怖かった。
お母さんが壊れていったのは、一種の着せ替え人形のように思っていた娘が反抗したから。
娘が意思を持って反抗することで物語が始まったのも面白かった。
井上由美子はさすがだわ。
第1位 カルテット
★★★★★
「志のある三流は四流」って言葉、かなりズシンときた。
— ドラマ子 (@tvdraran) 2017年2月15日
恥を忘れてピエロになれるなら、大きな舞台に立てる。
だけどプライドをもって志のある人間は、それに見合った場所を求める。
だから居場所がなくなって、気づいたら社会不適合者。
夢をもつことはリスキーだ。#カルテット
ブログにもがっつり書いたから、特に書くことないけど笑
最高に楽しかった。
夢をもつことはとても素敵なことだけど、社会からは取り残されちゃうかもしれない。
子どもではないけど大人でもないっていうグレーゾーンを生きる人間たち。
素晴らしい人たちではないけど、すごく魅力的で、さすが坂元裕二だった。
巻さんが、失踪した旦那さんに再会した時に、「痩せた?」って言ってたのが印象的。
普通、「どうしてなの!」とか「なにしてたの!?」とかなんらかの感情をぶつけるんだろうけど、「痩せた?」って。
その時点で愛情を感じた。
そういう素敵なセリフ三昧のドラマ。ちょっとウンチクくさいところとか、回りくどいところも好きだったなぁ。
何より満島ひかりが可愛かった。
今クールのドラマも始まって、楽しみがまた増えそうです。
以上、独断と偏見によるランキングでした!
「守ってあげたい!」小松江里子ドラマの男たち
最近月9が面白くない。
恋愛ドラマもつまらない。
ときめけない。
どこか全てが何かの焼き回しに感じる。
恋愛ドラマはもう終わってしまったんだろうか。
そもそも面白いと感じてた時代っていつなんだろう。
そんな時代あったのかなぁなんて思ってしまうくらい。
でも確実にその時代はあった。
私が恋愛ドラマを見て、ときめいていたのはいつなんだろう?
女性がときめくのは、可愛いヒロインより、圧倒的にかっこいい男に違いない。
「かっこいい男の子に、ヒロインと同じように恋をすること」
それが恋愛ドラマの最高の成功かもしれない。
脚本家の小松江里子は、私がそんな風に恋をした男をたくさんたくさん作りだした。
イケメンで高身長、クールなんだけど恋愛下手でツンデレ、そんな記号的な”イケメン”じゃない。
私がクラスメイトとともに恋をして、毎週が待ち遠しい気持ちを持っていた頃を思い出してみる。
(なんか怖い)
そんな時、思い出すのは小松江里子のドラマで主人公を演じたドラマの中の男の子。
あの頃、私たちの間で空前の話題を呼んだ*1堂本剛が演じた、男の子たちだった。
「青の時代」*2を見て、『こんな不良青年を守ってあげたい!」と思った。
「to Heart〜恋して死にたい」*3では、『私も誰かをこんなに応援したい!」と思った。
ただドラマを見ていると「この人かっこいい!」ということにしか気がつかないけど、実はそんな魅力的な男の子たちには共通項があった。
- 恋に不器用
- 正義感が強い
- まっすぐでアツい
- 少年のような幼さ
この4つ。そのかっこよさや危なっかしさに夢中になって、そして切なくなってしまう。
だって私たちはこんなに正直に生きてない。
ドラマでも彼らは正直すぎるがゆえに、裏切られたり、間違えたりする。
だから切なくなってしまうのだ。
優柔不断で、鈍くて、気が利かないし、恥ずかしいと思うところもたくさんある。
決して完璧な王子様ではないけど、そんな男性像は小松江里子ドラマの魅力だと思う。
小松江里子とプロデューサーの伊藤一尋*4は、このようなドラマをいくつも作りだした。
そんな素敵な夫婦が目をつけたのが堂本剛だった。
あの頃、クラスメイトはみんな堂本剛が好きだった。
誰に聞いても好きだったというのは、今となったらかなりすごいことのように思える。
彼のハイスペックすぎた顔面はもちろんだけど、そこにはドラマの役柄はかなり影響していたと思うし、彼自身が危うい少年のような儚さと強い意志を持っていたからだと思う。
まさに、役にピッタリ。当時はたくさんの役柄を演じていたし、なかでも「青春三部作」*5は有名どころ。
これらはプロデューサーの伊藤と堂本剛の出会いから生まれている。
「彼の成長が見たい」
この理由で10年にも渡って色々な堂本剛を作り上げてきたというからすごい。
例えば、
◆若葉のころ→相沢武司
働かない父親に代わって一家の大黒柱として生きる苦学生。とても頑固で真面目。
お腹を空かせた妹弟を養うことで精一杯。正反対の生活環境に置かれたクラスメイトの甲斐*6との友情モノ。彼らまとめてとてもひたむきで儚くて脆い。
◆青の時代→安積リュウ
天涯孤独で非行を繰り返す不良。大人に騙されて、立ち直りたくてもいつも出鼻を挫かれる。支えるヒロイン*7がなんども彼を励まし続ける。
◆to Heart〜恋して死にたい〜→時枝ユウジ
ボクシングに夢中でいつも必死。しかも報われない恋をしているという健気さ。スポーツ一筋だから、かなり鈍いし、結構失礼。
つまりは、「頑張れ、時枝ユウジ」。
◆Summer Snow→篠田夏生
「ひとつ屋根の下」をおしゃれに今風な感じにしたのがこれ。下町の元気な兄ちゃん。おまけに金髪。
耳の不自由な弟や結構やり手な妹を心配しすぎて、やりすぎなくらい世話を焼く一家の大黒柱。
そして注目すべきはドラマのなかのヒロインたち。
彼女らは、ただひたむきに彼らに恋をしている。
「時枝ユウジのためなら死ねる!」
と豪語していたヒロインもいたくらい、彼女たちは彼らを守るためなら命を投げ出す。*8
守りたい、助けたいと強く思う彼女たちは、しっかりと彼らに守られている。
まっすぐすぎて、ヒロインとも衝突するし、
ひどい言葉もかけてしまう。
優しく甘い言葉は、しょっちゅう出てこない。
だけど彼には嘘がない。純粋に感情を表現している。(なぜなら少年だからね。)
彼らは恋に不器用で、なかなかうまく進まない。
だけど、「恋愛ドラマは付き合うと面白くない」とうのが私の通説。
だからこそ小松江里子のドラマは面白いのかもしれない。
ちょっと時代遅れの汗くさい男、そんなの今の恋愛ドラマじゃ振られ役だし、基本的にちょっと太っているかダサい男として演出されてる。
こうした男の子は今ヒロインの隣に並んでいない。
今の恋愛ドラマで失われたのはこういう、魅力ある男の子じゃないのかな。
彼らは壁ドンこそしないけど、ただ必死に生きてる。
そんな切実さやアツさを恋愛ドラマは失ってしまった気がする。
きっと私はまた恋をしたくなったら、小松江里子のドラマの彼らに会いに行くかもしれない。
時代が変わっても色褪せない。
そんな魅力あるキャラクターを今後も探していきたい。
複雑で面倒で鬱陶しい大人はグレー ーカルテットー
レモンをかけるっていうことは不可逆的な行為だ。
レモンがついているから、かける。
私たちは、唐揚げにレモンをかけるのが当たり前という空気で過ごしているけど、
当たり前なことにレモンを嫌いな人はいるし、
かけるのを拒む人だっている。
だけど、「レモンありますね」と言ってくれればやんわり「レモンありますよ」って返すことができる。
そして小皿に自分の分を取り分けて、そのレモンをかければいい。
言ってることはわかるんだけど、なんかまわりくどくて理屈っぽい。
そんなのレモンかける前に「レモンかけないで」って言えばいいし、
かけちゃったら我慢するか、最悪は食べなきゃいい。
唐揚げは洗えないんだから。
いい大人が、そんな小さいことでぐちぐち論争するな。
そう思う人は「カルテット」を1話でやめると思う。
だってセリフはわかりづらいし、
唐揚げのレモンの話は今だにしてるし。
みんな理屈っぽくて何考えてるのかわからないし。
だけどそんなセリフを楽しめる人間にとって、このドラマは最高かもしれない。
例えば2話でこんなことを言っていた。
連絡しますねっていうのは、連絡しないでねって意味でしょ。
確かに、連絡先を交換するときに、
先に連絡先を教えてもらっておいて「連絡しますね」という場合、
大抵しない。
しかも相手には自分の連絡先を教えてないから、相手はじっと待つしかできない。
「行けたら行く」も「行かない」と同じ。
なんかこんなことを「ごめんね!青春」*1でも言っていたような気がするけど、伝え方がかなり真逆。
「ごめんね!青春」では、ダイレクトにアツく教えてくれる。
「言ったじゃないか!!」って叫んでいるように感情的に、わかりやすく生徒に教えを説いている。
でも「カルテット」はどこか冷めてる。
皆冷めているうえに、どこか人生に諦めているようにも見える。
それはやっぱり彼らがいい年齢の「大人」だからだろう。
大人は嘘をつくし、まわりくどくて、理屈っぽく、複雑だ。
女の子は可愛く「今夜泊めて」って言えるかもしれない。
でも大人は終電を言い訳にしないとそうなれない。
終電は男女が一線を超える言い訳のためにある
こんなセリフもあったように、
大人はとても面倒で、言い訳がないと行動できない。
そのくせ生きてきただけのプライドと見栄があるから、
プライドを捨てるようなことはできない。
志のある三流は四流だからね
三流だとわかっていても、ここまで生きて大人になってきた彼らは変われない。
汚い仕事はできないし、人よりいい仕事ができるとまだ信じてる。
夢を忘れないことは悪いことではないけれど、彼らは諦め方がわからない。
からあげのレモンもそうだけど、
今更レモンをかける側の人間は、かけない人間にはなれない。
そして白黒はっきりさせる勇気もない。
ずっとグレーでいることを好む。そんな大人の生き方。
白黒はっきりさせちゃ裏返る。答えが出てしまう。
はっきりさせられたら、彼らはこのままでは生きられない。
だからこそ、ずっとこのままグレーを保ってる。
「大人なのに」と言われないために、
わざとわかりにくい言葉を使って、なんでもわかっているような顔をして、平然を装って生きている。
毎日が不安で寂しくて仕方なくても、そんなことを言ったりしない。
すごく面倒くさくて、うっとおしい彼らだけど、
でも私はすごく愛おしくも思える。
決してこんな大人になりたいなんて思わないし、
旦那の靴下を愛する妻にもなりたくない。
だけど、彼らを毎週見ていたいと思えるのは、
「大人」という生き物がとてもかわいそうで、切なすぎるからだ。
そして自分も大人なんだという現実を感じ、ゾッとする。
そんなゾッとする感覚を味わいながら、「タラレバ」を見ると、
撃ちこまれる銃弾の重さが全然違うことに驚く。
「痛い」ドラマー「東京タラレバ娘」ー
平成が終わろうとしている。
「平成生まれなんです」
私はこのワードを武器にしてきた。
平成生まれなんだと言うと、「平成生まれがきちゃったよ」と言われ驚かれた。
その度に、自分は若いんだなぁ…なんて思っていた。
そしていつからか私にとってこのワードは、かなり大切なお守りになっていた。
私は平成元年生まれ。つまり、昭和と隣り合わせにいる。
1年遅けりゃ、昭和生まれだ。
昔はそんなの関係ないじゃんなんて思ってたけど、今はこの1年は大きいなと思える。
だって平成生まれなんですっていうと、まだ若いような気がするから。
そしてそんなしょうもないことにしがみついている「痛い」自分もいる。
自分が「女の子」でいられる猶予はいつまでなんだろう。
誰だって少しでもまだ「女の子」でいたい。
転んだら手を差し伸べて欲しい。
だから平成生まれにしがみついているのかもしれない。
もうそんなに若くないのに。
私は原作マンガを読んで、思ったのは「面白い」ではなく「胸が痛い」という感情だった。
楳図かずおのホラーよりホラーだ。
スプラッターで首が切られることより、
ひとりで死んでいくのかもしれないという身に迫る感覚と、
このまま女子会ばかりしていいのかという気持ちの方が怖い。
「変な旦那捕まえた」と笑い、
そして「婚活パーティーなんて行くほど落ちぶれてない」と馬鹿にしていた。
なんだかその様子はとてもリアルで、自分もそうなのかと思い知らされた。
でもこのドラマからは、その痛さがそこまで伝わってこない。
『独身、彼氏なし、仕事もイマイチなアラサーです…!
でも東京オリンピックまでに彼氏つくるぞ!』
的な、昔で言う「負け犬」女子奮闘記に思えた。
なんかそれって安っぽい。そしてなんかそれって楽しそう。
そこでイケメンが手を差し伸べてくれて、(しかも年下)
きっとラブラブになって、(そして円満破局的なことになって)
仕事もなんだかんだうまくいくんでしょ?
それって全然「痛く」ない。『anego』とか『きみはペット』みたいな、そんな楽しい話になっていいのかな。
マンガで、東村アキコさんが「タラレバ娘たちへの叱り」だとおっしゃっていたように、これは我々への「おしかり」なんです。
気がつけばいいんです。
タラレバ言ってる自分に、そして女の子ではない自分に。
気がついて傷ついて、そして悲しめばいいのです。
立ち上がれるかわからないけど、一緒にこの悲惨な状況を共有する、そんなドラマがあったっていい気がする。
威張ってベンチに座って、ユニフォームは着用して出る気は満々。
だけどいざバッターボックスに立ったら何もできない。
挙句の果てに戦力外通告。
でもそのあとにバッティングセンターに行って、球があたってよかったな、なんて話の展開は、ちょっと嫌だった。
そこは肩落として寒空の下、ひとりで帰るか、
賑わってる街の中で孤独を感じながら帰って欲しい!!!
あと変なCGもなくていい、話もセリフも面白いんだから。
ドラマで、きちんとゴールを見せてあげるっていうのは鉄則かもしれない。
でも私は、「痛み」をシェアして皆で痛い痛いって言い合う、
そんなドラマもありなんじゃないかなって思う。
ムズキュンについて考えるー「逃げるが恥だが役に立つ」ー
”ムズキュン”って一体なんなんだろう。
「逃げ恥」が”ムズキュン”ドラマとして話題になってるけど、そもそもそれってなんなんだろう。
くっつくかくっつかないかわからない(ムズムズ)
ハグの日を決めてハグしちゃう(キュンキュン)
彼氏と彼女にはなったけど…ここからどう進めばいいのかわからない(ムズムズ)
でもお互い好きなんだよね(キュンキュン)
この連続がムズキュンなんだろうか。胸キュンではなく、ムズキュン。でも恋愛ドラマって基本的にムズキュンなんじゃないんだろうか。後輩がそう言っていて、確かにそうだなと思った。
今までの恋愛ドラマは、
出会い→衝突→成就→元カノ出現→破綻→やっぱり成就
この形式に当てはまる。そしてそれは「男女が付き合ってうまく行くさま」を描いているんですよね。だけど最近の恋愛ドラマは、出会って成就するまでがすごく早い。というか、もはや最初から出会っていて付き合っているケースまである。出会いに運命や憧れを抱かないようになっているのかもしれません。
「逃げ恥」を例にあげると、そもそも出会いは形式上のものであり、恋愛始めますと断言してから結婚している。そうしたことで、「結婚しているのに恋愛が始まらない!」展開がうまれる。愛情は生まれているけれど、恋愛はできない感覚。出会う方法はたくさんあっても、恋が始まらない。というか始める方法がわからない、そのムズムズ感が楽しいのかもしれません。でもそれも今まであったやり方ですよね。じゃあなんでこのドラマは”ムズキュン”なのか、そして「恋」ってなんだろう。
2人は「ありがとうございます」をきちんと言い合い、そして相手を気遣う場面も多くみられます。そして愛情を示す方法として、ハグを盛り込み、きちんと相手に愛情を提示している。このように相手に対して、わかりやすく感謝と敬意を示すのは、雇用関係があるからこそ。だからこそ二人の関係性は成り立っていた。でもそれが義務ではなくなり、”任意”のものになった途端におろそかになったり不満が生まれたりして難しくなってしまいます。お互いに「恋」が芽生え始めた途端、彼らの関係性はギクシャクしはじめるように。
8話で、みくりのお母さんがこんなことを言っていました。
みくり母「運命の相手に、するの。
— ドラマ子 (@tvdraran) 2016年11月29日
意思がなきゃ続かないのは、仕事も家庭も同じじゃないかな」#逃げるは恥だが役に立つ #8話
無償の愛を捧げているように見えても、それは妻の努力。そして今そばにいる相手を自分の運命の相手として認識するということ、それもまた努力。そしてそうした悩みや努力が「恋愛する」ってことなのかもしれません。
また、6話で山さんがこんなことを言ってましたが…、
山さん「自分が相手にかけた愛情と同等の愛情が返ってこないと、人は不安になる。愛情がもらえなくても、同等の見返りがあれば納得できることもある。お金だとか、生活の安定だとか。
— ドラマ子 (@tvdraran) 2016年11月16日
→#逃げるは恥だが役に立つ #6話
この不安な気持ち、それこそ恋ですよね。想いが強いほど、その不安に押しつぶされそうになって関係は終焉してしまう。だから雇用関係を結んでしまえば、その不安は解消される。恋人も夫婦も関係は良好、その方が効率もよくて円滑に回る。刺激より平穏。でもそれって恋なのでしょうか。
昔の恋愛ドラマを参照してみると、「相手に恋している」という感覚は、「この気持ちってなんなんだろう…わかった…恋してるんだ!」ってヒロインや相手が勝手に勘付いていたんです。自分でこれが恋なのだとわかっていた。ananの今月号で「恋の処方箋」というテーマが掲げられていたように、もうそんな時代じゃない。
そして9話のみくりのこのセリフ。
みくりM「曖昧だから成り立つ幸せは、曖昧な幸せ。システムで作られた関係は、システムから逃れられない」#逃げるは恥だが役に立つ #逃げ恥 #9話
男女の関係をシステム化したり雇用関係を結ぶことは、恋愛することの大きな障壁にすぎない。結局きちんと段階を踏んでお互いに恋愛をしなければいけないんですよね。
これは恋の仕方がわからない、みくりや平匡が、「恋愛をするということは、忘れられがちだけどとても大切なこと」だと気がつくドラマ。だから、こういうのが恋なんだよって教えてあげてることが大事。そのために単純に自分の気持ちが恋だと気づけないようすを描く。そして最初に契約を結んでいる彼らは「恋」という気持ちについて深く繊細に考えているんだなぁなんて思います。
「恋をすること」がわからない二人が繰り広げる恋の細分化描写があるからこそ、このドラマは”胸キュン”ではなく”ムズキュン”なのかもしれません。
「黒い十人の女」ー戦う女の可愛らしさー
他人のプライベートを覗き見することは楽しいかもしれない。
自分じゃないから、楽しめる。そして、その戦いをお茶を飲みながら笑って見ている、それが女なのかもしれない。
人が深みにはまって抜け出せなくなってる様子だったり、ドロドロしてるのって気になるし見たくなるよね?結局何よりそれが一番美味しいコーヒーのお菓子になるんでしょ?って言われているような気分になるドラマ、「黒い十人の女」が最終回を迎えましたが、私はかなりこのドラマが好きでした。
なぜ私はこのドラマに惹かれたのか…それは3つある。
⒈不倫相手に魅力が全くない!
今まで不倫ドラマはたくさんあったけど、なんだかどれもすごく素敵な恋愛ドラマに描かれていた。愛し合っているのに…、出会う順番を間違えてしまって…、なんかそういうセリフがついてくる。そして、逃避行するか別れるか奥さんに刺される…。そして美男美女だった。今回の不倫相手はドラマの中でも「この男のどこがいいんだか」と言っているくらい、普通の中年、そして浮気性。9人の浮気相手と1人の妻をもつ、馬鹿な男である。だけど、なぜか不倫してしまう。なぜかすごく惹かれる男。なんか切れない、なんか惹かれる、そういうポイントがあるおじさん。そこがとてもリアルで、そして面白いポイントでもあった。
⒉「クソ」「ババア」「ブス」のオンパレード
お分かりの通り、女たちが争い始めるなら、口は悪くなるのは当然だ。『ファーストクラス』のマウンティング女子じゃん!!ってくらいに、お互いを罵り始める。「ファーストクラス」では、外面は笑顔なのに心の声はぐしゃぐしゃだったのが印象的。だけどこのドラマでは、本人に思い切り罵詈雑言をぶつけている。そしてカフェラテまで何杯も顔にかけつづける。
そしてなんどもこう言う。「クソ」「ババア」「ブス」。女の子はいつでも可愛いなんて妄想だ。自分より1つでも年上なら「ババア」といえば相手に刺さるし、少しでも自分が可愛ければ「ブス」という。そして誰彼構わず使う「クソ」。だけど違和感がないのはどうしてだろう。だって女の子はよくこのワードを使うからだ。バカリズムがここまで女子をわかっているとは驚いた。そして現代の女子のありのままの姿がそこにあるとも感じた。
だけど彼女たちを憎めないのはどうしてだろう。
それは、カフェラテをかけたり、罵ったり、そんなことをする権利が彼女たちにはないからかもしれない。だって彼女も愛人だから。自分も愛人なのにも関わらず、他の愛人を見て貶し続けることで、主観と客観の両方を味わえるのも新鮮だった。最終回で、奥様に正論をぶちまけられ、凹む彼女たちもとてもおかしく、そして可愛らしくも思えた。
⒊LINEの使い方がうまい
LINEは最近ドラマでもよく使われています。だけど毎回演者に無駄にアテレコさせたりするのがすごく違和感があった。それに少しLINEではなく、ただのメールのようにも感じたし、ちょっとずれてる感じがあった。だけど、このドラマでLINEをしている時に余計な音はなにもない。すごく静かで、スタンプの使い方もすごくリアル。
「イタリア人みたいだね」と言われたときに送るピザのスタンプや、何度か間違うスタンプ攻撃やスタンプだけの会話。私がよくやるLINEとすごくにていて、友達のLINEを覗き見ているかのような感覚を味わえた。そのLINEを見ているだけでとても楽しかった。そしてその感覚こそ、このドラマでいう「げすい」女の感覚なのかもしれない。
そして最後に、「不倫を卒業、不倫を留年」という響きがすごくよかった。不倫は誰でも始められることなのかもしれない。だけど一番難しいのは卒業。卒業することができないために、ずっと留年し続ける道を選んでしまう。
不倫とは、客観的に見ている分には生ぬるくてしょーもないものだが主観的に見ると「戦争」なのだとドラマで言っていた。好きで不倫をしているわけじゃない、独り占めしたいと思っているのが本音で、そうするには戦わなければならないのだ。
女同士の戦いは、見ている分には一番面白いものなのかもしれない。だけど、彼女たちは必死に戦っている。いつだって可愛くいたいかもしれない。だけど「クズ」「ババア」「ブス」を連呼して、ひとりの人のために、そして自分のために戦う彼女たちはとても可愛い存在に思えた。
そしてそこにあるのが女の子のリアルだと思えるドラマだった。
映画/溺れるナイフ
この間久しぶりに友人と映画へ行った。
仕事が忙しいこともあって、映画へ行くことも、友人と会うこと自体も久しぶりだった。どれくらい疲れていたかというと、映画が始まる前始まる「紙兎ロペ」だとかキャラクターバトルクラブの「MC FAMILY」に声を出して笑い始めるくらいだった。相当疲れてる。
そんな私たちがみたのは「溺れるナイフ」だった。私は映画化が決まってから、すぐに漫画を買って全巻読んだ。(ミーハー)少女漫画だと思ってたから、ときめけたり青春感じられるのかなーなんて思って読んだら、甘かった。
どうしてこんなに苦しいんだろう、そしてどうしてこの二人はこんなにきついんだろう。とにかくきつかった。
かっこいいから好きだとか、可愛いから気になるだとか、そういう感覚ではない。悔しくて、負けたくなくて、そして鬱陶しい。だけど一番刺激的。そういう関係のコウちゃんと夏芽。
田舎町に越してきた、元モデルの美少女・夏芽(小松菜奈)は特別だった。そしてその田舎町で「神さん」として祭り上げられるコウちゃん(菅田将暉)もまた特別。二人は当然のように惹かれあい、そして皆が彼らを眩しく見ていた。彼らと自分は住む世界が違うから。どこかで聞いたようなセリフだが、そうなのだ。
その様子がこの映画ではすごく綺麗に描かれていた。田舎の風景には明らかにもマッチしない夏芽とコウちゃんの美しさ。彼らはとても眩しく、違う世界に生きていた。そして、お互い切磋琢磨する関係にある、夏芽とコウちゃんはどちらかがダメになると、共倒れしてしまう。だから彼らはどこかふわふわしていて危なかしく儚げである。
大友(重岡大毅)とカナ(上白石萌音)は、コウちゃんと夏芽の友人役としてでてくるが、彼らはとても自然に田舎町で息をしていた。カナは高校生になった途端に垢抜け、可愛い女の子になる。大友は眉毛を整えて、色気付き始める。だけど彼らは、コウちゃんたちの世界へは行けない。彼らは地に足をつけて、未来を見据えて立っている。
夏芽とコウちゃんは大友たちから見ると、眩しく羨ましい。二人を応援したいというファン心理のようなものを感じられた。怒鳴ったり叫んだり走ったりと少しオーバーでうるさい二人だが、それすらもどこか眩しい青春にも見えた。
そんな夏芽とコウちゃんは、ある事件をきっかけに崩れ始めるが、その辺りがどうも真実味にかけていた。もっとあそこは丁寧にしてほしかったし、前半がすごくよかった分、後半に物足りなさや無理やりのこじつけを感じた。
ラストも衝撃的で、そこはもっとちゃんとやるべきなのに…!!
原作が長い分、まとめるのが大変だったんだろうなぁ…。
私が大好きな最終巻のコウちゃんのセリフ。
これはこのまま使って欲しかった。
「ずっとずっと見ちょるけぇ
俺の願いはよう おまえがその武器で天下取るの見ることじゃあ
おまえはよう 俺の衝撃じゃけぇの
はじめて会うたときからずっとー
どがぁこつあっても、おまえがなにしようと
大人んなって 立場が変わっても
俺は一生おまえの味方じゃけぇ
好きに生きてよぉ
一生俺をざわつかせてくれぇや!」
心がざわついて息もできない感覚。そんな恋をしたことがある人はどのくらいいるんだろう。婚活や合コンに婚活アプリ。
人は、好きになろうと努力して好きになり、そして結婚生活は頑張って続ける。『逃げ恥』でも同じようなことを言っていたが、それが現状。
そんな稀有な恋愛をしているからこそ、彼らはとても眩しくうつるんだろうと感じました。
とにかく映像が綺麗で、アドリブ芝居もすごくよかった。大友くんがなんども噛み倒してますが、それもまた純朴さが伝わってよかったな。